婦人科がん検診とは
女性特有のがんとして知られる子宮がん(子宮頸がん、子宮体がん)の検診を当院では行っております。なお、羽村市でも子宮頸がん検診を行っており、必要と医師が判断した場合は、子宮体がん検診も行います。
羽村市の子宮頸がん検診
対象者
検診日現在、20歳以上で昨年度、未受診の市民の方(女性のみ)
※現在、治療中の方、勤務先などで受診機会のある方は受けられません。
定員
受診可能な人数に限りがあります。(先着順)
費用
無料
受診方法
対象の方に子宮頸がん検診の無料クーポン券と検診手帳が発送されます。市が指定する実施医療機関へ直接お申込みください。
受診内容
問診・子宮頸部細胞診
(必要に応じて、子宮体部細胞診を実施)
※羽村市が実施する子宮頸がん検診については、羽村市の公式ホームページをご覧ください。
サーバリックス(2価HPVワクチン)
サーバリックスとは、特に子宮頸がんから多くみつかるHPV16型と18型の感染を防ぐと言われています。サーバリックスの接種により、これらのHPVの感染を防ぐ抗体が9.4年間、前がん病変(がんになる前の異常な細胞)の予防効果が最長9.4年間(平均では約8.9年間)まで続くことが確認されています。今後も経過観察を続けることにより、さらなる延長も期待されます。
サーバリックスは初回接種、初回接種から1か月後、初回接種から6か月後の3回、腕の筋肉内に注射します。3回接種することで十分な予防効果が得られるため、きちんと最後まで接種することが大切です。
サーバリックスを接種した後に、注射した部分が腫れたり痛んだりすることがあります。このような痛みや腫れは、体内でウイルス感染に対して防御する仕組みと同じ作用が働くために起こりますが、通常は数日間程度で治ります。気になる症状があれば、当院医師にご相談ください。
注意すべき副作用
注射部位の痒み・痛み・腫れ、疼痛、発赤、腫脹、疲労、筋痛、頭痛、 腸症状、悪心、嘔吐、下痢など
用法・用量
10歳以上の女性に、1回0.5mLを、筋肉内に注射いたします。2回目は初回接種の1ヵ月後、3回目は6ヵ月後に同様の用法で接種いたします。
費用
公費助成で受けられる方は無料
公費助成なしで自己負担で接種される場合
1回17,500円(税込)
ガーダシル(4価HPVワクチン)
ガーダシルはサーバリックスに次いで、日本で2番目に発売された子宮頚がん予防ワクチン(HPVワクチン)です。平成23年7月1日に製造販売が承認され、平成23年8月26日に発売されました。ガーダシルには子宮頸がんの原因となるHPV16型・18型に加え、尖圭コンジローマの原因となるHPV6型・11型をも予防する効果があります。
HPVはヒトパピローマウイルスの略称です。HPVには100種類以上の型があり、15種類程度のウイルスはがんを引き起こす可能性が高いため「高リスク型」と呼ばれています。中でも「16型」と「18型」が子宮頸がんの約65%を占めており、ワクチンによる予防のターゲットにされています。
注意すべき副作用
注射部位の痒み・痛み・腫れ、出血、頭痛、発熱、腹痛、疲労感、筋痛、関節痛など
用法・用量
9歳以上の者に、1回0.5mLを合計3回、筋肉内に注射いたします。通常、2回目は初回接種の2ヵ月後、3回目は6ヵ月後に同様の用法で接種いたします。
費用
公費助成で受けられる方は無料
公費助成なしで自己負担で接種される場合
1回17,500円(税込)
シルガード9について(子宮頸がんワクチン)
シルガード9とは
シルガード9はヒトパピローマウイルス(HPV6/11/16/18/31/33/45/52/58型)の感染を防ぐワクチンです。
子宮頸がんの原因はヒトパピローマウイルス(human papillomavirus (HPV))という、ごくありふれたウイルスの感染によるものです。シルガード9を接種することで、子宮頸がんの原因となります、HPVに対する抗体が作られます。
シルガード9はこれにより、子宮頸がんや尖圭コンジローマを予防するワクチンとなります。
予防可能なHPV
6,11,16,18,31,33,45,52,58
接種対象者
9歳以上の女性
公費助成
2023年4月より対象女性に公費助成あり。
費用(1回あたり)
公費助成で受けられる方は無料
公費助成なしで自己負担で接種される場合
1回33,000円(税込)
●接種方法について
9歳以上〜15歳未満の女性に、1回0.5mLを合計2回、もしくは3回、筋肉内に注射して用います。
15歳以上の女性は1回0.5mLを合計3回の予防接種となります。
●接種するには事前予約をお願いします
事前にお電話にて予約をお取り下さい。
●ワクチンについて
HPVワクチン(子宮頸がん予防ワクチン)は子宮頸がんを100%予防できるわけではありません。ワクチンの接種に加え、1年に1回は定期的に子宮頸がん検診を受診しましょう。
検査について
検査では、まず問診を行い、初潮時の年齢や生理の様子、妊娠・出産経験の有無、月経の状況、自覚症状の有無などをお聞きします。次に内診です。ここでは被検者が内診台に上がり、腟鏡を用いて子宮頸部の状態や卵巣の腫れの有無などの異常を観察します。
さらにヘラやブラシなどを使用して子宮頸部の細胞をこすりとって採取し、顕微鏡を用いて病変の有無を調べる細胞診を行います。こすり取る際の痛みにつきましては、ほとんどありません。検査は以上で終了し、2週間ほどで検査結果がわかります。なお、羽村市の子宮頸がん検診の場合は、結果がわかるまで1か月程度の時間がかかります。
子宮頸がん
子宮頸がんとは
子宮腔と膣がつながっている子宮頸部と呼ばれる部分に発生するのが子宮頸がんです。子宮の入り口付近に発生することが多いので、検査が行いやすいことから発見しやすいがんとも言われています。
がんの発生には、性交渉により感染するとされるヒトパピローマウイルス(HPV)が関係し、妊娠・出産回数が多い方ほど発生しやすいといわれています。ただ多くの場合、HPVに感染していても無症状のうちにHPVは排除されています。しかし、このHPVが排除されずに感染が持続している状態になると、一部に子宮頸がんの前がん病変や子宮頸がんが見られるようになります。
なお子宮頸がんは早期の時点では自覚症状がほぼ現れません。症状が進行していくと不正出血やおりもの異常、性交中の出血などが見られるようになるのです。そのため早期に発見するには定期的な検診は欠かせません。当院で行う子宮頸がん検査の主な内容は以下の通りです。
検査について
検査では、まず問診を行い、初潮時の年齢や生理の様子、妊娠・出産経験の有無、月経の状況、自覚症状の有無などをお聞きします。次に内診です。ここでは被検者が内診台に上がり、腟鏡を用いて子宮頸部の状態や卵巣の腫れの有無などの異常を観察します。
さらにヘラやブラシなどを使用して子宮頸部の細胞をこすりとって採取し、顕微鏡を用いて病変の有無を調べる細胞診を行います。こすり取る際の痛みにつきましては、ほとんどありません。検査は以上で終了し、2週間ほどで検査結果がわかります。なお、羽村市の子宮頸がん検診の場合は、結果がわかるまで1か月程度の時間がかかります。
子宮体がん
子宮体がんとは
子宮内膜から発生するがんが子宮体がんで、子宮内膜がんとも呼ばれています。発がんにはエストロゲン(女性ホルモン)が関係しており、このエストロゲン(卵胞ホルモン)は子宮内膜の発育を促す作用(増殖)がありますが、排卵によって黄体ホルモンが卵巣から分泌されることで、この増殖を止めているのです。そのため月経のある女性は、子宮体がんにはなりにくいと考えられています。
したがって発症の可能性が高いと考えられているのが閉経後の女性ですが、そのほか出産経験未経験の方、肥満の方、糖尿病、高血圧の方も要注意です。また月経不順や不妊症の方も排卵回数が少ないことから、子宮体がんを発症する可能性が高くなります。また、更年期障害の治療でホルモン補充療法を行う場合、エストロゲンに黄体ホルモンを併用しないと、がんになる可能性が高くなります。
症状につきましては、初期では疼痛などは現れませんが、閉経後あるいは更年期で不正出血が見られることがあります。病気が進行するとがん細胞が骨盤内組織に浸潤し、下腹部痛が現れます。なお、閉経前であっても、乳がんを患ったことがある方なども注意が必要です。
検査について
検査では子宮内膜細胞診を行います。これは、子宮の内部に細い棒状の器具を直接挿入して細胞を採取する検査になります。細胞診の結果、疑わしい箇所(疑陽性もしくは陽性)があった場合は、精密検査として組織診が行われます。
組織診とは医療器具(キューレット)を子宮の奥に入れて内膜組織をかき取り、がんであるかどうかを顕微鏡で調べる検査です。検査結果については5~7日ほどでわかります。なお、被検者の子宮の中まで器具を挿入することが困難な場合は、超音波検査で診断することもあります。